君をずっと大事に想うよ


しょたウィリアム×大人ルイス。

鏡を見る。
僕自ら綺麗に磨きあげた鏡に映るのは、敬愛する兄によく似た顔貌に目立つ大きな頬の傷だ。
最低限の手当てしかしなかったためか、大きく爛れたまま皮膚が再生されている。
痛々しいという表現がよく似合うように、右頬の半分近くを陣取っていた。
金さえ積めば、傷が目立たなくなる治療はいくらでも受けられたはずだ。
二人の兄は綺麗に治そうと提案してきたが、僕はそれを頑なに拒否した。
この傷は僕にとって彼らに対する感謝を形取っているものだから、なくしたくはない。
洗ったばかりの顔をタオルで拭いながらふと傷に触れてみれば、歪で不快な感触がする。
鏡に映る自分の顔が暗く沈むのを見て、嫌な考えを振り払うように左右に頭を振った。

「…兄さんを起こしに行くとしますか」

丁寧に水分を拭き取り、軽く髪を整えてから普段通り眼鏡をかける。
沈んだ表情を悟らせないために、極力「普段通り」の自分でいられるよう努めて明るく声を出した。

「おはようございます、兄さん」
「おはよう、ルイス」
「昨夜はちゃんとベッドで休まれたんですね」
「ふふ。いつまでも徹夜続きだと君が怒るからね」
「当然です」

兄さんの部屋に行くと、珍しくナイトウェアを着たままの彼がいた。
ベッドのシーツが僅かに乱れているのを確認して、短時間でも体を休められたことにそっと安堵する。
放っておけば、気絶するように眠りに就くまで延々と頭を働かせているこの兄を休ませるのは至難の業だ。
僕には過保護なくらい体調を気遣うくせに、自分の体調には杜撰なところが、完璧なこの兄の唯一の欠点かもしれない。
そろそろ限界のはずだと昨夜、念を押して休むよう伝えたかいがあったというものだ。

「ルイスは優しいね」

カーテンを開けようと部屋の中に入る僕の肩を抱いて、兄さんはそう言いながら髪で覆っている僕の右頬に顔を寄せた。

「…っ」
「いつもありがとう、ルイス」
「…いえ、大したことではないので」

体温が低い兄さんのぬくもりが、唇を通して僕の頬に伝わってくる。
軽く触れるだけのそれはリップ音もないような慈愛に満ちたもので、続けて頬を擦り合わせてくる兄さんに逆らわず、僕も甘えるようにその肩に縋りついた。
少しだけ温かみのあるその体に抱きしめられ、その背中に腕を回して目を閉じる。
僕とは違う、滑らかな肌の感触が心地よいと思った。
兄さんが僕の右頬にキスを落とすようになったのは、この傷が治り始めたときからだ。
傷を常にガーゼで保護していた頃は、日に一度だけ綺麗に洗浄と消毒をして、ガーゼを新しいものに交換していた。
じんじんと疼くように傷は痛んでいたが、その痛みの分だけ彼らに報いることが出来た証のようで、僕としては痛みに誇らしささえ感じていた。
だがそれを良しとしなかったのは兄さんで、忙しい合間を縫って必ず僕の傷の消毒とガーゼの交換を買って出てくれたのだ。
悲しそうに僕を見て、「痛いかい?ごめんね」と言う兄さんに、大丈夫ですから謝らないで、と返すと、兄さんはより悲しそうに僕を見た。
そのやりとりの後から兄さんは僕に謝ることはなくなり、代わりなのか、僕のガーゼ越しにキスをするようになった。
もうガーゼを当てる必要もないくらい傷が治ってからもそれが終わることはなく、10年以上たった今でも習慣として続いている。
慈愛に満ちたそれに、今の僕はとんと心をかき乱されていた。

「今日は大学も休校ですし、特に仕事の予定もありません。どうなさるおつもりですか?」
「そうだね…参加できなかった学会の学術誌が届いていたから、それを読んでいようかな」
「では、良いときにお茶をお持ちしましょう」
「頼むよ、ルイス」

緋色の瞳を間近で見ながら、気を許したように笑みを浮かべる兄さんの顔を見る。
滑らかで綺麗な肌は僕のそれとは大違いで、綺麗な兄を自慢に思う反面、ほんの少しだけ申し訳なく思ってしまった。
この頬にキスをするのは兄さんなりの贖罪なんだろう。
そんなことを望んではいないのに、キスを落とされることに対しては嬉しく思ってしまう。
穏やかな顔をして僕にキスをする兄さんが、本当は醜いこの傷を疎ましく思っているのではないだろうかと考えることがある。
気味が悪いけど自分のせいだからと、そういう感情からキスをしているのだとしたら、僕こそ彼に申し訳ないのだ。

「今日もいい天気になりそうだね、ルイス」
「そうですね、兄さん」

だがそんなことを直接聞けるはずもなく、僕は今日も感情を押し殺して兄さんに尽くすと心に決めた。



「…ルイスをどこにやったんですか?」
「…!」

今、僕の目の前にいるのは間違いなく僕の実兄であるウィリアム兄さんだ。
生まれたときからずっと目にしているその顔立ちを、この僕が見間違えるはずもない。
だが、違和感があるのはその幼い顔立ちだった。
幼い顔立ちというのは言いえて妙で、その背丈を含めて彼を見ても、年の頃はやっと二桁に届く程度だろう。
だがその幼さを感じさせないほどの威圧感に、僕は一瞬息を呑んだ。

「先ほどまで、ここには僕の弟がいました…直前まで会話もしている。突然胸を押さえて蹲り、触れようとしたらあなたが現れた…あなたは誰ですか?僕の弟をどこにやったんです?」

僕を見据えるその瞳はやはり寸分の狂いもなく、僕の兄で違いないはずだ。
…その年齢以外は。

「…少し、待っていただけますか」
「なるべく早めにお願いしますよ」

僕を逃がすまいと目を離さず睨みつけるその瞳から視線を外し、周りを見渡す。
ほんの僅かな懐かしさを覚えるこの風景は、かつてのモリアーティ家伯爵の屋敷ではないだろうか。
狭い場所に無理矢理ベッドを二つ押し込めたこの場所で、僕と兄さんは短い期間を過ごした。
じくり、と傷む胸を押さえて混乱する頭を働かせる。
ほんのつい先ほどまで、僕は兄さんのために紅茶の準備をしていたはずだ。
茶葉を計量して、沸かした湯を手に取ろうとした瞬間、突然胸が痛くなった。
手術をして以降は副作用らしき症状もなく順調に経過していた心臓だから、痛むことなどほとんどなかったのに、あまりの痛さに思わず蹲ってしまう。
胸を押さえて痛みをやり過ごそうと荒く息を吐き、瞳を閉じたその瞬間。
全身をひやりとした違和感が襲った。
その違和感に慌てて目を開くと、目の前には幼かった頃の兄さんがいたのだ。
見覚えのある薄汚れた服を着て、見覚えのある狭い屋根裏部屋。
何より、ルイスという名の弟と緋色の瞳を持つ人間など早々いないはずだ。

「(…モリアーティ家の屋敷に、昔の姿をした兄さん…僕を探している、となると…)」
「…何です?」

兄さんほど頭の回転が速くない僕だが、状況証拠を集めてみれば非現実的だが間違いないだろう結論にたどり着いてしまう。
確認のために、僕は目の前の幼い彼に一つだけ問いかけた。

「失礼ですが、あなたの名前を教えていただけますか?」
「…」

極力優しい顔になるよう心掛けて、僕はおそらく過去の兄さん本人に問いかける。
威圧感のあるその顔に僅かながら動揺が走るのを見逃さない。
おそらく、さっき「ルイス」と口走ったことも彼の中では失態だったはずだ。
幼い頃から頭脳明晰な兄さんだが、子どもの頃はさすがの彼でも詰めが甘いらしい。
僕は何となくおかしくなって、思わず笑いがこぼれてしまった。

「…はは、すみません。話したくなければいいですよ」
「…」
「あなたの弟ですが、僕にも居場所はわかりません…僕も突然この場所に来てしまって、今が一体どういう状況なのかよく分からないんですよ。あぁ、名前の代わりに一つだけ聞いてもいいですか?」
「…何か?」
「今は西暦何年でしょうか?」
「1866年、ですが」
「…そうですか」

予想していた通り、13年も前の西暦を答えられてしまった。
俄かには信じられないが、目の前に広がる懐かしい彼の姿に信じざるを得ない。
何がどうなってこんな状況にあるのかも分からないが、ここは13年も前の世界で、かつての僕がいないということは今の僕と入れ替わった、というのがセオリーなんだろう。
ファンタジーの類には強くないのだが、こういう場合どうすれば元の世界に戻れるのだろうか。
もう痛みはないはずの心臓を押さえるように、右手でそれを覆った。

「…あなたはこの屋敷の人間ではありませんよね?どこから来たんですか?」
「そうですね…遠い世界からやってきた、と言っても信じてもらえないでしょうが、事実なので。ここよりもずっと遠い場所から来たのは間違いないですよ」
「僕の弟は?どこにいるんです?」
「ファンタジー脳で考えれば、僕が元いた場所にいると思いますよ」
「はぁ?」
「大丈夫ですよ、安全な場所です。…少なくともここよりは、ね」
「…随分、ここに詳しいようですが」
「えぇ、まぁ。詳しいことは言えませんが」

楽観的に考えれば、かつての僕はダラムにある現モリアーティ家の屋敷にいるはずだ。
幼い僕はどうか分からないが、家に兄さんがいるならば悪いようにはならないだろう。
きっと兄さんならかつての僕を見て、その頭脳を働かせて状況を察してくれるに違いない。
だが過去を知っている今の僕たち兄弟ならともかく、未来を知らない目の前の幼い兄さんにとって僕は「消えた弟と入れ替わりに現れた不審な男」に他ならない。
特に僕は、幼い頃の面影など一切残っていない。
大きい瞳は年相応になったし、髪型も変えて、眼鏡もかけた。
頬には大きな火傷の跡もある。
いくら兄さんであろうと、過去の姿から今の僕を想定するのは難しいだろう。

「…ルイス?」
「え?」

僕が一人思案を繰り広げていると、呟くような声が耳に届いた。
彼の弟の名前であり、僕の名前でもあるその呼名を。

「…僕の弟の名前ですが、ルイスといいます」
「…そうですか」
「僕よりも少しだけ濃い金の髪を持っていて、赤褐色の瞳です。偶然ですが、あなたとよく似ていますね」
「そ、そうですね…奇遇ですね」
「そして僕の弟は少し、心臓が弱いんです。だから胸を押さえて蹲ったときは発作かと思い、慌てて駆け寄りました。…見たところ、あなたも胸を押さえる仕草を何度かしていますね」
「この状況に、少し動悸がするだけですよ」
「…さっき、あなたは僕に西暦を確認しましたね。何故ですか?」
「ただの状況確認ですが」
「そうでしょうか。僕が1866年と言ったときのあなたは、驚きと確信を持ったように表情を変えていました。あの状況で一体何を確認したのですか?いえ…一体何を、確信したのですか?」
「っ…」

訝しげに僕を見据えていた瞳からは一転、僕の秘密を暴こうとする緋色が僕を射抜く。
やはり兄さんはいつの時代も兄さんだ。
幼く詰めが甘いなど、僕の方こそ愚かな評価をしてしまった。
だが本当のことなど言えないし、言ったとして信じてもらえるかも分からない。
かつての面影などない僕が彼の弟だなんて、信じられるはずもない。

「さっき、僕の名前を聞きましたね」
「え、」
「僕の名前は、――――」

かつて呼んでいた、僕の兄の本当の名前を彼本人から聞く。
もうその名を知るのは彼本人以外には、僕とアルバート兄様しかいない。
この幼い彼は、間違いなく僕のかつての兄だ。

「これでいいかい?…ルイス」
「は…」
「ルイスだろう、君」
「…!」

確信を持って声を出すその顔に、疑念は少しも見えない。
何で、どうして。
あなたに守られるばかりの病弱な弟の面影は、今の僕にはどこにもないはずなのに。

「どうして、って顔だね…分かるよ」
「…何故」
「だって、生まれたときからずっと一緒だっただろう?」

今も昔も変わらない、僕に向ける穏やかな笑みはまるで陽だまりみたいに温かいのに、底知れない恐ろしさを感じてしまった。

「事情はよく分からないけど、君はルイスだ。僕のたった一人の、可愛い弟だよ」

思わず後ずさればすぐにベッドに当たってしまい、勢いのままベッドの上に座り込む。
油断した僕を宥めるように、幼い兄さんは戸惑うことなく髪で覆われた右頬に触れてきた。
僕ははっとしたようにその手を払いのけると、驚いたように目の前の彼が目を見開く。
やめて、触れないで。
この傷は僕が兄さんに対して支払った代償であり、誇りだから、厭わないで。
事情を知らない幼い兄さんに醜いと言われたら、きっと一生心に残ってしまうから。
僕よりもずっと幼い姿をしていながら支配者たるオーラを纏わせる彼を見上げて、僕は恐怖ゆえに体が震えた。
緋色に僕の姿が映ることにすら恐ろしさを感じる。

「…僕が怖いかい?」
「ぃ、いえ、そういうわけでは」
「…古い傷だね。さっき、僕の弟はここより安全な場所にいると言っていた。なら、この傷は安全じゃない場所…ここでついた傷なのかい?」
「…」
「もう痛みはないんだね?」
「は、い…」
「そう。それなら良かった」

安心したように呟く彼の顔には、疎ましい感情は見られない。
そのことに少しだけ安堵を覚える。
僕の様子が伝わったのか、今度は先ほどよりも慎重に目の前の彼から手を伸ばされた。

「僕のルイスよりも10…もう少し上かな?12.13は年を取っているね。まだ心臓の調子は良くないのかい?でも元気そうで何よりだ」
「…」

どんな推理力と適応力があれば、ここまで的確に状況を把握できるというのだろう。
我が兄ながら恐ろしいと感じてしまう。

「綺麗になったね」
「え?」
「今、僕の近くにいるルイスよりもずっと綺麗になった。その傷の原因が何なのかは聞かないけど、隠さなくてもルイスは綺麗だよ。誰よりも綺麗で可愛い、僕の弟だ」
「ぁ」
「その傷があってもなくても、君は僕の弟だよ」
「…にぃ、さん…」
「うん、何だい?」
「気持ち、悪くないんですか…この傷…」
「どうして?」
「だって、こんな大きな傷なのに…」
「…ルイスは気持ち悪いと思うの?」
「…僕は、この傷を誇らしく思ってます。でも他の人は、兄さんは…」
「ルイス…」
「同情や罪悪感で優しくされるのは、もう嫌なんです…触らないで」

絞り出すように言った声は震えていたように思う。
近くにいる兄さんより、事情を知らない過去の兄さんの方がずっと思いを吐きだしやすい。
いつかは元の世界に戻れるという、よく分からない確信のせいで思考が鈍くなっているようだ。
少なくとも僕がこの世界の兄さんに感情を吐きだしても、今の僕には何の影響もない。
そう考えて、過去の僕には影響があるのかもしれないな、ということに気付いて苦笑してしまった。

「同情や罪悪感じゃなければいいんだね」
「え?」

俯いていた僕の視界に、蜂蜜色の髪の毛が入ってくる。
それと同時に、今の兄さんと同じ体温が僕の体を覆ってきた。
僕よりも小さな体で懸命に抱きしめてくる兄さんに、思わず顔を上げて真剣な顔をする幼い彼を見る。

「何度でも言うよ、ルイス。僕はどんな傷があっても、君をずっと大事に思うよ」

凛とした声が僕の耳に届いた瞬間、今まで耐えてきた感情が溢れだすのを感じた。
震える僕の唇から言葉にならない声が出るのを見て、彼はゆったりと僕に微笑みかけた。

「未来の僕がどんな人間になっているのかは分からないけど、根幹は変わらないはずだ。今の僕がこんなにも君を愛しく思っているんだから、きっと未来の僕もルイスを愛しく思っているはずだよ」
「っ、」
「ね、だからそんな顔しないで。気になることがあれば未来の僕に聞けばいい。ずっと一緒にいるんだから」
「にぃ、さん…兄さん…」
「うん、僕は君の兄さんだ。いつだってどこだって、君は僕の弟だよ、ルイス」
「兄さん…!」

優しく背中をさすられて、病弱だった昔を思い出すような懐かしさで胸がいっぱいになる。
幼い彼が言う通り、きっと兄さんはいつだって僕の兄さんだ。
疎ましく思うよりも何よりも、僕のことを真っ先に考えてくれる兄さんだ。
ずっと一緒にいるのだから、一人で怖がっていないで早く聞けばよかった。
そうすればこんなわだかまりを抱えたまま、幼い彼に泣きつくこともなかったのに。
あぁでも、昔の兄さんは今と違って可愛さも感じられるから、会えてよかったのかもしれない。
可愛い彼に慰められるのは何となく自尊心が傷つくけれど、実の兄なのだからまぁいいだろう。
暗い感情が払われて思わずくすくす笑っていると、幼い兄さんもつられて笑っているのが目に入る。

「うん、やっぱりルイスは笑っている方が綺麗だよ」
「…はは、兄さんは小さくてもやっぱり兄さんですね」
「傷なんか気にすることないのに。君を引き立たせるだけだよ、こんなもの」

そういって彼は僕の右頬に唇を寄せて、見た目通りの幼く淡いキスを落とす。
その仕草が未来の彼と全く同じなものだから、本当に人の根幹は変わらないものなんだな、と実感してしまった。

「ありがとうございます、兄さん」

お礼の気持ちを込めて彼の滑らかな頬に唇を寄せれば、ふわりと彼が微笑むのを空気で感じる。
瞳を閉じて穏やかな時間を楽しんだその瞬間、全身をひやりとした違和感が襲った。
つい先ほども経験したばかりの違和感に慌てて瞳を開けば、幼い兄さんの姿はどこにもなく、見慣れたキッチンが目に入る。
そして大人の姿をした兄さんが慌てて僕に近寄るのを横目にしつつ、僕は今までに感じたことのない満たされた感情とともにゆっくりと口元に笑みを浮かべた。


(ルイス!大丈夫かい?怪我はないかい?)
(大丈夫です。御心配おかけしました、兄さん)
(それなら良かった…どこに行っていたんだい?表情が明るいよ)
(ふふ、昔の兄さんに会ってきました)
(そうか)
(驚かないんですね)
(分かっているんだろう?僕も昔の君に会っていたからね)
(やっぱり、昔の僕はこちらに来ていたんですね)
(懐かしかったな。昔のルイスは顔がよく見える髪型だったから可愛かったよ)
(…こうですか?)
(…!そうだね、ルイスの顔がよく見えるよ)
(見苦しいのもどうかと思って伸ばしていたのですが、兄さんには余計でしたか)
(いや、ルイスがしたいようにすればいい。どんなルイスでも僕にとっては大事だからね)
(…ありがとうございます、兄さん。僕も兄さんが大事ですよ)
(ありがとう、ルイス。あぁでも、たまにはしっかりと顔を見せてくれると嬉しいかな?)
(考えておきます)

のらくらり。

「憂国のモリアーティ」末弟中心ファンサイト。 原作者様および出版社様、その他公式とは一切関わりがありません。

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