末っ子、おもちを食べたい


転生現パロ年の差三兄弟で、べびルがシマエナガと出会う話。
ちょっと過去に戻ってまだ敬語使えない頃のべびル。
すくすく育つべびルに翻弄される兄さん兄様すき!



モリアーティ家の末っ子はまだまだ幼い子どもである。
とたとたと自らの足で歩き、小さな口で一生懸命に囀る、年の離れた兄達に溺愛されている子どもである。
そして子どもとは健やかな成長のためにあらゆることに気を配らねばならない、デリケートな存在だ。
何せ子どもとは大人がついうっかり監視の目を緩めた瞬間、元気に死にに行くような存在なのだから。
全てのパーツが小さいゆえ、特に食べ物には配慮が必要、というのは子を持つ親であれば肝に銘じている共通認識だった。

「これはお餅とお団子。日本という国で食べるスイーツだよ」
「おもちと、おだんご」

寝る前の習慣となっている、モリアーティ家の長男と次男による末っ子への読み聞かせ。
絵本だけでは兄譲りの旺盛な知識欲が満たされないようで、ルイスは色々な本を読んでもらおうとせがむことが多い。
勿論、特別気に入っている絵本は何度も何度も読んでもらっている。
それに加えて新しい本も読んでほしいとせがむのだから、おかげで寝る時間が遅くなってしまうのはウィリアムとアルバートの小さな悩みだった。

「お餅はもちもちした弾力があってとても美味しいスイーツだよ」
「もちもち…?」
「ルイスも大きくなったら食べられる。今はもう少し我慢だ」
「おもち」

今日のルイスが読んでもらっている本は「世界のおやつ大図鑑」である。
この英国以外にもたくさんの国と地域があるのだと、ルイスは兄から教えてもらっているけれど、当然のことながらその認識は一切ない。
日本という国についても何も知らないが、今日はようやく日本についての知識が増えた。
ウィリアムに見せられた本には真っ白で丸い鏡餅と三色の串団子が載っている。
初めて見る不思議な形をしたおやつのイラストに、ルイスは大きな瞳を輝かせた。

「おもち、おいちい?」
「うん。とっても美味しいよ」
「にぃに、おもちすち?」
「すきだよ」
「にぃも?」
「そうだな、たまに食べたくなる」
「おもち…」

ルイスが初めて知ったお餅というおやつ、どうやらウィリアムとアルバートは食べたことがあるらしい。
バウムクーヘンよりも美味しいのだろうか。
食べたことがないから分からないけれど、二人が食べたことがあるのならルイスも食べたいと思うのは自然なことだった。

「おもち、ルイもたべる」
「そうだな、大きくなったら食べよう」
「いまたべたいの。もちもちたべるの」
「ルイスにお餅は早いかな。小さい喉に詰まって苦しくなってしまうよ」
「や、たべるの!」
「ルイス、聞き分けなさい。ルイスが苦しい思いをしたら、僕もウィリアムも悲しくて泣いてしまう」
「…でも、たべたいの」
「大きくなったら食べられる。そうしたら一緒に美味しいお餅を食べよう」
「ルイスの背が伸びたら、とびきり美味しいお餅のスイーツをたくさん食べようね」
「……うん」

味の想像もつかなければ「もちもち」という食感もよく分からないお餅というおやつ。
食べたいのだとごねればだいすきなウィリアムは困った顔をして、だいすきなアルバートは厳しい顔で駄目だと言い聞かせてくる。
どちらかといえばアルバートよりもウィリアムの方がルイスに甘い。
内緒のおやつを分けてくれたり、食べたいと願ったものを与えてくれる。
ルイスはそれを知っているため期待を込めてちらりをウィリアムを見上げてみるが、困った顔をしたままアルバートと同じようなことを言われてしまった。
こうなるともうどれだけねだってもウィリアムは聞いてくれないし、アルバートはもっと許してくれないだろう。
お餅という食べ物は本当に食べてはいけないのだと、ルイスは渋々納得した。



そんなことがあってから数日経ったある日。
ルイスはウィリアムとアルバートが学校に行っている間、専属の庭師が管理をするモリアーティ家の庭園で遊んでいた。
近くもなければ遠くもない距離でナニーが見守る中、友達たるねこさんぬいぐるみを握りしめたルイスはそこかしこに足を向ける。

「ルイス坊っちゃま、転ばないようお気をつけなさいな」
「だいじょうぶー」

ねぇねこさん、とぬいぐるみの耳を握ってはぶんぶん振り回しながらルイスは歩く。
毎日遊びに出ている庭は大人の目線から見ても広い空間だ。
季節を問わず豊かな木々と色とりどりの花、美しい水飛沫が散る噴水。
子どもの足で歩いて遊んでいれば一日の時間などあっという間に過ぎてしまうこの場所がルイスはすきだった。
普段はナニーに連れられて花の種類を教えてもらうのだが、今日は友達と二人で遊ぶ日と決めている。
ねこさんとふたりであそぶの、と連れられることを拒否したルイスの意思を尊重したナニーはそれを咎めるでもなく、すぐに助けに入られるところで見守っていた。

「ねこさん、きのうのつぼみ、きいろいおはながさいてるねぇ。すごいねぇ」

花壇の前にしゃがみこんでぬいぐるみを抱き込み、なんのおはなかな、と首を傾げるルイスの耳に「ダファディルですよ」というナニーの声が届く。

「ねこさん、だふぁじるだって。たくさんあるの」

ナニーから教えられた知識をぬいぐるみに教えつつ、ルイスはふっくりした指を伸ばして黄色い花弁をツンとつつく。
そうして何度かつつくことで慣れたらしく、茎の部分を掴むように握りしめた。
ウィリアムとアルバートにも見せてあげよう、と考えたルイスはそのまま水仙の花を抜こうとしたが、ふと周りを見渡して庭師の姿を探してみる。
あまり喋ったことはないが、いつも同じ時間に花の手入れをしている庭師の存在はルイスも知っているのだ。
この花壇の花も彼が手入れをしていたはずだと気にしてみれば、年若い彼はやはりすぐ近くで別の花壇の手入れをしていた。
ルイスの視線に気付いたのか、被っていた帽子のつばを握って軽く頭を下げてくれる。

「…だふぁじる、だふぁじぃる…だーふぁ、じる。うん、おぼえた」

ルイスは花の名前を繰り返し、ちゃんと記憶出来たと判断した時点で握りしめていた水仙から手を離す。
せっかく綺麗な花なのだからウィリアムとアルバートにも見せてあげたいが、抜いてしまったら毎日手入れをしていた庭師が悲しむかもしれない。
そうしたらきっとウィリアムとアルバートも悲しいし、ルイスも悲しくなってしまう。
兄に花を見せたいのだと事情を話せば庭師も許してくれるかもしれないが、兄達と母、ナニー以外には人見知りを発揮するルイスにはその発想すらなかった。
ウィリアムとアルバートには、ダファディルの花が咲いていたのだと言葉で教えてあげれば良い。
もしかすると場所を案内してほしいと言われるかもしれないから、そのときはここへ案内してあげれば良いのだ。
ルイスはしゃがんでいた姿勢からよたよたと立ち上がり、またぬいぐるみの耳を掴んで別の場所を見に歩き出した。

「きょうもさむいねぇ、ねこさん。おひさまポカポカでよかった」

日当たりの良い広場に備え付けられているベンチで日向ぼっこをする。
暑くなるから嫌だとコートを拒否したルイスだが、想像よりも天気が良くて凍えるような思いはしていない。
良かった良かったとぬいぐるみを抱えながらのんびりと花壇を見る。
いつも外の庭ばかり見ているが、温室の方に行けばまた別の花もあるかもしれない。
木々が生い茂る奥の方には行ってはいけないと言われているし、ナニーも目を光らせているから怒られてしまうだろう。
ルイスは地面から浮いていた足を前後に揺らしてから勢いをつけて飛び降りた。

「ねこさん、あっちいこ」

休憩を終わらせたルイスはぬいぐるみの耳を握りしめてもう一度歩き出す。
あちこちに視線をやりながら温室の方へ向かっていると、ふと視界に丸いものが降り立ってきた。

「!」

ルイスは思わず肩を上げて固まった。
続けて得体の知れないものが目の前にやってきた恐怖から逃げるため、すぐさまこの場から離れようと後ずさったのだが、その得体の知れないものは思いのほか小さい。
小さなルイスの手でも左右で収まってしまうだろう大きさのそれは、恐怖感が一切なかった。

「な、なに…とりさん…?」

上から飛んで降りてきたということは鳥という動物なのだろう。
ルイスは絵本で得た知識を振り返るが、そもそもモリアーティ家の庭にはあまり鳥が来ない。
見事な景観を損ねる要因となるため、万全に鳥除けの対策を施しているのだ。
だからルイスは実際の鳥をリアルで見た経験がほとんどないし、ごくたまに屋敷を出て散歩するときに鳩と雀を見かけたことしかない。
だがこの鳥らしき動物は、ルイスが見たことのある鳩とも雀とも姿が違う。

「…ましゅまろ…?」

ルイスは一定の距離を保ちながらそれを見るが、白くて丸くて小さくてふわふわしている。
飛んでいる姿はよく見えなかったけれど、多分その背には翼があるのだろう。
だがそれを差し引いてもあまり鳥らしくないというか、少なくとも鳩にも雀にも似ていなかった。

「……」

あまり怖くない外見のそれを前に、ルイスの恐怖心はどこかへ消えていった。
代わりに分からないものへの好奇心が湧いてきて、そういえばどこかで見たような気がすると小さな頭をフル回転させていく。
考えるついでにもっとよくその生き物を見ようと首を傾げれば、その生き物も同じ方向に首を傾げていった。
互いに疑問符を浮かべている、小さな子どもと小さな鳥。
そばから見ていればとても可愛らしい光景であり、ナニーは微笑ましく見守っていた。
白くて丸くて小さくて、ふわふわしたもの。
空に浮かぶ雲のように軽やかで甘そうな、美味しそうなもの。

「…おもち?」

そうだ、「世界のおやつ大図鑑」で教えられた、日本のスイーツたるお餅だ。
お餅という白くて丸くて小さい(かはよく分からないが)姿は、目の前の鳥らしき生き物とそっくりである。
きっとあの小さな目は胡麻で、口は豆なのだ。
知らなかった、お餅はこんなに小さくて可愛かったのか。
しかもただ可愛いだけではなく、もちもちして美味しいなんて。

「おもち!」

目の前に舞い降りてきた生き物の正体が分かったルイスが興奮のあまり少し大きな声を出せば、それに驚いた通称おもちは慌てて飛び立ってしまった。

「おもち、とべるんだ…すごいすごい」

おいちいのにすごいね、とルイスが驚いた様子で飛んでいった方向を見れば、もう既におもちの姿は見えなくなっていた。



「ルイス、今日はどの本を読もうか」
「これ!あとこれと、これも」
「どれどれ」

帰ってきた兄達を出迎え、夕食と入浴を済ませてしばらく遊んだ後。
ルイスはウィリアムとアルバートともに寝室で本を選んでいた。
ここ最近のお気に入りの本を二冊と、この間プレゼントされた本の計三冊だ。
寝かしつけとは思えないほどウキウキした様子で布団に入る姿にアルバートは苦笑するが、そのままルイスの体を覆うように姿勢を整えていく。
ウィリアムも二人の隣に入り込み、聞き取りやすい声で物語を紡いでいった。

「…あのね、きょうね」
「うん?」

本を全て読み終えても未だ目が爛々としているルイスを見て、ウィリアムとアルバートは穏やかに視線を返す。
そろそろ夜も遅いが、この様子ではルイスはまだ寝ないだろう。
もう一冊くらいは本を読んであげても問題はないだろうと、視線を交わすだけで意識を合わせた兄達は、ルイスが「もう一冊読んで」と言うのを待っていた。
けれど返ってきたのは想定外の言葉だった。

「ルイね、そらとぶおもちみたの」
「「そらとぶおもち?」」
「うん。おもち」

思わず声を揃えてルイスの言葉を繰り返してしまったが、繰り返したところで言葉の意味は分からなかった。

「おもち、まるくてかわいかったの。おいちいの、すごいね。パタパタとんだよ」
「うん…うん?」
「…そうか、凄いな、おもちは」
「すごいの!」

にこにこと満面の笑みでおもちの素晴らしさを語るルイスと、思わず首を傾げてしまったウィリアムと、とりあえず話を合わせることにしたアルバート。
噛み合っていないはずの三兄弟の会話は、なんとなくの雰囲気で不思議と噛み合っていた。

「おもちのほん、よみたい」
「おもちの本」
「とんでるおもちのほん、どこ?」
「とんでるおもちの本」

オウムのように末っ子の言葉を繰り返すウィリアムとアルバートだが、ルイスはひたすらにおもちおもちと言っている。
知識に当てはめてみれば、おもちとはこの間読み聞かせた日本のスイーツであるお餅のことだろう。
だが、ルイスが言うにそのおもちは飛ぶらしい。
飛ぶ餅などあるのか、いや、あるはずもない。
ルイスは何か勘違いしているのだろうと判断したアルバートだが、どう訂正すれば良いのか検討も付かなかった。
さてどうしたものかとルイスの頭を撫でてやりつつウィリアムを見れば、彼は紅い瞳にはっきりと決意を滲ませている。

「ウィリアム…?」
「ねぇルイス。そのおもちはどこで見たんだい?」
「おにわ。ねこさんとあそんでたら、ルイのとこにおもちきたんだよ」
「そう。そのおもちはどんな色をしていたのかな?」
「しろ。しろくてふわふわしてた」
「ふぅむ…」
「ウィリアム、まさか」

アルバートの声を聞き流したまま、ウィリアムは真剣な表情で一つずつ質問をしてはルイスが求める「おもち」という正解を探し当てようとしていた。
そんなことが出来るのかと静かに二人の様子を見守っていると、段々答えに近づいていったらしい。

「ルイス、おもちは白以外に色があったかな?」
「んーと…ごまとまめ、ついてた」
「胡麻と豆か…おもちは飛んだんだね?」
「そう。パタパターってとんでったの」
「なるほど…おもちは大きかった?」
「えと、このくらい」
「あぁ、小さいんだね。そうなると…」
「にぃに?」
「待ってて、ルイス。おもちの本を持ってきてあげるから」
「ほんとう?」
「勿論だよ」
「わーい」

おもち、たのちみだねぇと自分を見上げてきたルイスに笑みを返し、アルバートは部屋を出ていこうとするウィリアムを見送った。
今のやりとり、少なくともアルバートにはルイスが求めるおもちがどんなものなのかよく分からない。
おそらくは鳥なのだろう。
だが先入観が強いあまり、餅のような鳥どころか本物の餅しか思い浮かばない。
そもそも鳥の種類にも明るくないのだから、いっそ羽の生えた鏡餅すら想像できてしまう始末だった。
果たしてウィリアムはルイスが求める正解を見つけ出せているのだろうか。
アルバートの懸念など知らないまま、おもち〜と笑っているルイスの髪を撫でていると、二人のもとへウィリアムが返ってきた。

「ウィリアム、分かったのかい?」
「おそらくは」
「そうか」

簡単なやりとりの後、ウィリアムは先ほどと同じように毛布の中に潜り込んでは持っていた本をめくっていった。
分厚いそれは鳥図鑑のようだ。
生物に興味の薄いアルバートは一度か二度しか手に取ったことのない本である。
そうしてウィリアムは目当てのページを見つけ出したようで、ゆっくりとルイスの目に入るように布団の上に図鑑を置いた。

「はいルイス。空飛ぶお餅だよ」
「これ、は…」
「おもちだ〜」

シマエナガがいた。
ルイスの言っていた通り、お餅のように白くて丸くて小さい姿には、胡麻のような目と豆のような嘴が付いている。
なるほど、モリアーティ家の庭にはシマエナガが飛んでくるのか。
アルバートでさえ知らないことをルイスに教えられたことにも驚きだが、言葉足らずなルイスに正解を見せたウィリアムにも驚いてしまう。
さすがウィリアム、博識なことである。

「おもちね、かわいかったの」
「よかったね、ルイス。確かに可愛い鳥だね」
「明日また一緒に探しに行こう」
「うん!」

図鑑に載っていたシマエナガは、餅のように丸い姿をしていたり、広げれば体の割に大きな翼を広げて飛んでいたり、小さな木の実を咥えている。
可愛い可愛いと言っているルイスこそが可愛らしい。
二人はルイスを愛でながら、ウィリアムはルイスが求める答えを見つけ出せたことに安堵し、アルバートは優秀なやりとりをしていた弟達を自慢に思う。
薄暗い空間で繰り広げられるのほほんとした会話だったけれど、その中心にいたはずの末っ子が不穏な言葉を投下した。

「かわいいのにおいちくて、すごいね」
「う、ん?」
「もちもちのおもち」
「う、うん」
「にぃ、ルイいつおもちたべれる?」
「え…そうだな、三歳…いや四歳になってからだ」
「よんさい。あとなんかいねたらよんさい?ごかいくらい?」
「いや、もっとだ。五回を五ヶ月以上続けてももっとかかるよ」
「えー…よんさい、とおいねぇ」

はやくおもちたべたいのに。
悲しそうにそう言いながらシマエナガの写真を見るルイスに視線をやり、アルバートは直前の会話を振り返る。
ルイスの言うおもちとはシマエナガのことだ。
つまり、ルイスが食べたがっているおもちとはシマエナガのことで良い、のだろうか。
世界のおやつ大図鑑で見た餅を食べたがっているのか、シマエナガを食べたがっているのか、そもそも餅とシマエナガを同じものだと誤解してしまっているのか。
ルイスの中では餅に似ている鳥ではなく、餅そのものがシマエナガなのかもしれない。
ふとウィリアムに助けを求めれば、彼も笑顔を固めた顔で思考に没頭していた。
思わず可愛いルイスが可愛いシマエナガを皿に乗せて喜ぶ姿を想像しては気が遠くなる。

「ルイス、おもちは」
「ふぁぁ…」
「あぁ、眠くなったんだね。もう寝ようか」
「んん…おやしゅみなさい…」
「うん、おやすみルイス」
「良い夢を」

ルイスは小さなあくびをして、ほとんど目を閉じていたのにも関わらず、律儀に眠りの挨拶をしてからアルバートの腕に潜り込む。
おもちの意味を尋ねようとしたウィリアムは咄嗟に口をつぐみ、眠りを促すために丸い額を撫でてあげる。
そのまますやすやと小さな寝息を立てたルイスは、ウィリアムとアルバートの葛藤を知ることもなく深い眠りに付いていった。



(ウィリアム、ルイスの言う"おもち"は果たして何を指していたんだろうか)
(分かりません…ですが、あの様子から考えるにシマエナガのことではないかと)
(では、ルイスはシマエナガがもちもちして美味しいと考えているのか?よしてくれ、絵面があまりにも酷いじゃないか)
(僕も考えたくはありません…でも、ルイスの期待を裏切るなんて僕には出来ない…!)
(ウィリアム…?)
(兄さん、すぐに食用のシマエナガについて研究してくれる機関を探しましょう。ルイスの楽しみを奪わないよう今から備えなければ)
(落ち着けウィリアム。三年もあればシマエナガが餅ではないことくらい、ルイスなら察してくれるはずだ)
(備えておくに越したことはありません。シマエナガを食べたことはありませんが、もしかするともちもちした食感かもしれないですし)
(それはない。冷静になれ、ウィリアム)

のらくらり。

「憂国のモリアーティ」末弟中心ファンサイト。 原作者様および出版社様、その他公式とは一切関わりがありません。

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